別れても納得いかないこと

別れの原因はそれぞれですが、中には想像を超える意外なパターンもあります。そんな理解の納得もできない別れを経験した女子の体験談と、そこから得た教訓を紹介します。彼女が彼と知り合ったのは大学3年の春に新しく入ったアルバイト先でした。ほぼ同期の入社ということもあり接する機会も多く、すぐに打ち解けました。好きな音楽や映画の話しで意気投合したのがきっかけで付き合うことに。仕事中はあくまでも仲間として、仕事が終われば恋人として、公私混同しない付き合いをしようと二人で決めて、充実した毎日を送っていました。音楽や映画の趣味だけでなく、食の好みや笑いのツボなど他にも共通するところが多く、一緒に過ごす時間がとにかく楽しくて幸せでした。これほど自分に合う男性はいない、彼こそが生涯のベストパートナーだと思うほどでした。順風満帆に日々は過ぎ、目立ったケンカもないまま付き合って半年が過ぎた頃のことです。

「久々にもう一度観たい映画」の話題で盛り上がった流れで、彼女がある映画のDVDを彼に貸すことになりました。そのDVDはシリーズ3部作が限定のプレミアボックスに入った代物で、そこには特典として監督のインタビュー映像や貴重な制作風景の映像も収められており、彼女が最も大切にしている物の一つでした。それまでもCDやDVDの貸し借りは時折していたので、彼女は特に「必ず返して」とか「大切に扱って」などという念押しはせず快く渡しました。彼の方も、このDVDが彼女にとって特別大事な一品であることを重々承知している様子で、ことさら感謝しながら「なるべく早く返すよ」と言って受け取りました。

しかし、この貸し借りが二人の関係の致命傷でした。貸してから1ヶ月が過ぎても返却はなく、彼はその映画に関する話題も出しません。彼女としてはそろそろ催促してみようと思いつつ、言い出せないままさらに1ヶ月が経ち、ついに「そろそろ返してもらいたいんだけど。」と彼に打診してみました。彼は「ごめん!次のバイトの時に持ってくるよ。」と申し訳なさそうに言いました。しかし2日後のアルバイトの日、彼は彼女の顔を見るなり、「ごめん!本当にごめん!忘れた。」と深々と頭を下げたのです。彼女にしてみれば、確実に手元に戻ってくればそれで良かったので、「別に急いでる訳じゃないからいいよ。」と返しました。

とはいえ、彼の様子からすれば、次は忘れずに持ってきてくれるだろうとの期待はありました。ところが、その後2週間が経過してもDVDが返却されることはなく、ついに業を煮やした彼女が「やっぱり、私も久しぶりに観たいから家まで取りに行くよ。」と告げると、とたんに彼が豹変したのです。「しつこい」「DVDくらいでセコい」「そんなに大事なら最初から人に貸すな」など逆切れの限りをつくし、挙句に「つまんない女」「冷めた」「もう付き合えない」と一方的に別れを告げたのです。あまりのショックに彼女は翌日のアルバイトを休みました。その間に彼はバイトを辞め、姿を消しました。結局、大切なDVDは戻ってきませんでした。なくしたのか、売ったのか、自分の物にしたのか真実は闇の中です。−彼女が得た教訓− 相手の本質は大切な何かを犠牲にして初めて見えてくる。

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